川野先生を知ったのは学生時代からの、あるトランペット奏者の友人とのふとした会話からでした。
共通の先輩が脳梗塞になってしまったのだが、リハビリ中に川野先生の所に通ったら、見た目殆どわからないくらいにまで回復した。と言うのです。
「脳梗塞に効果のある施術⁉︎」
詳しく聞いてみると、タイ古式マッサージを含み、それに様々なノウハウを加えた全く斬新な治療法だとの事。
話を聞いた私は、「これは恐らく我々器楽奏者が最も欲している施術では無いのか⁉︎」
と、ピン!と来ました。
早速予約を取り大野城市へ行ってみると、施術は予想を超えた、凄いものでした。
我々器楽奏者は、速いパッセージであれ遅いパッセージであれ、絶えず正確に指をコントロールし、強弱や音程のコントロールには呼吸を、また顔面の筋肉を駆使しながら演奏しなければなりません。
それらを動かす筋肉と筋は骨格を中心として、そんなに多くのエネルギーは要しません。
しかしそこには全てにおいて関連している、非常に繊細で正確な動きが常に要求されています。
決して速く動けば良い、と言うものではありません。
日常生活に必要な動きの範疇とは、およそ掛け離れていると言えます。
だからこそ、それらの感覚のちょっとしたズレや違和感は、奏者の演奏を駄目にしてしまいます。
川野先生の施術は、そうした問題点に直接効果がありました!
タイ古式マッサージ、身体の歪み調整、腰椎胸椎頸椎(頸椎1番を含む)調整、神経伝達調整、脳の硬膜調整、内臓調整などなど多岐に渡り、その全てが一級品でした。
何よりも嬉しいのは
①演奏技術上の問題点が身体のどの部分から来ているのかが正確に掴める為、次の練習過程にそれらのノウハウを生かして行える事
②施術後の、良い身体の状態が他の場合よりも長く続く事、です。
ひと言で言うと、「全盛期の頃の自分に戻った感覚」なのです。
50代も半ばを過ぎると身体全体の衰えを感じない時はありません。
一方で楽器演奏は筋肉の動き自体は大した量では無い為か、肉体のピークをかなり過ぎたこの歳になっても余り衰えを感じませんでした。
しかしさすがに最近、年々神経の衰えを感じ始めました。
それは今までに無いスピードで迫って来て、時として演奏に大きな支障を来たす事があります。
実際に私くらいの年齢から急激に演奏に支障が出て廃業してしまう演奏家の、なんと多い事か⁉︎
恐らく皆、背水の陣で準備をし、演奏会に臨んだ事でしょう。
川野先生と出会えた事で、私は「奏者としての寿命が、あと何年か延びたな」と思っています。
“そう思える事は何と素敵な事でしょう⁉︎”
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野津 臣貴博(みきひろ)
『静岡県沼津市出身。桐朋学園大学、英国王立音楽院を最高位賞(Dip.RAM)を得て卒業。
その後、アメリカ・エール大学大学院に奨学金を授与され入学。
フィンランド・ラッペーンランタ市交響楽団首席奏者を経て1995年~現在、大阪フィルハーモニー交響楽団首席フルート奏者。
ソリストとして世界各地に招かれ2004年、「尾高尚忠フルート協奏曲」フィンランド初演。
NHK-FM「フレッシュ・コンサート」「名曲リサイタル」他、出演多数。
150年前にパリで製作された銘器『ルイ・ロット(エスプリ)』を駆使する稀な名手。
オーケストラ・プレーヤーとして、その音色と音楽性、テクニックは内外の指揮者より絶大な信頼を得ている。
相愛大学、大阪国際滝井高校、須磨学園高校、大分高校講師。
2003~'06年まで桐朋学園大学専任講師を兼務。
2007年イギリス・ストラットフォード国際フルート音楽祭、2018年 中国・第2回泰山国際夏期音楽講習会招聘講師。
全日本学生音楽コンクール、日本フルート・コンウ゛ェンション・コンクール審査員。
アジア・フルート連盟、日本フルート協会理事。
フルートを三浦 由美、小出 信也、ウィリアム・ベネット、ジェフリー・ギルバート、トーマス・ナイフェンガーに師事。
2010年より英国王立音楽院準会員(ARAM)。
http://naonozu.com
https://www.facebook.com/nao.mikihiro.nozu